Compress - Opto Compressor 組み立てマニュアル
ここでは、Compress - Opto Compressorを組み立てる際の注意点や各種関連情報などをまとめています。
概要
組み立ての際の全般的な注意事項や手順はMSTプロダクト組み立てマニュアルに記載しています。まずはこちらをご確認ください。
パーツリストは以下のページをご参照ください。パーツリストで「BYPASS」となっている部分は、部品を接続せずに端子間をワイヤー(もしくは0Ω抵抗器)などで接続してください。「N.C.」となっている部分は何も接続しないでください。
注意:パーツリストは適宜更新されることがあります。もしパーツリストと回路図で部品の定数等が異なる場合、パーツリストの情報に従ってください。
PGM東京2024で頒布した基板について
PGM東京2024で頒布した基板(v1.0.0)は、U6およびU7のシルク(部品印字)でLED部の端子が逆になっているという不具合があります。回路自体には不備はありませんので、U6およびU7の方向にさえ注意していただければ、問題なく組み立てることができます。
たとえば、U6およびU7にLCR0202を使用する場合、印刷されている面(裏面)とは反対の面(表面、スイッチや可変抵抗器を実装する面)に実装してください。このとき、LCR0202の端子を若干広げたうえで、基板に対して本体が軽く浮くような形で取り付けてください。
表面の正しいシルクスクリーンは次のようになります。
注意事項
ICはICソケット経由での接続をおすすめします。ケースはHAMMOND 1590N1(桜屋電機店で購入可能)を推奨します。タカチ TD6-11-3などの小型ケースを使用する場合は、表面実装部品を使用し、かつフォーンコネクタの配線を工夫する必要があります。
フォトカプラ(U6、U7)の選別
フォトカプラは特性のばらつきが大きいため、余分に買って特性が近い2つを選別して使用することをおすすめします。
選別方法
INPUTに直列に4.7kΩの抵抗器を接続して9Vの電圧を掛けます(■マークが付いているほうがマイナスです)。この状態でOUTPUT側の抵抗値を測定し(通常は300~500Ω程度)、抵抗値が近いもの2つを選んでください。
電源コネクタの取り付け
電源コネクタはXHコネクタ経由でワイヤーを配線します。上側(1番ピン)がGND、下側(2番ピン)が+9Vです。
2連可変抵抗器の取り付け
RV3(ATTACK)は2連可変抵抗器を使用します。基板に付属する取り付け用ミニ基板を使って9mmサイズの2連可変抵抗器を取り付けることを推奨します。
まず、ミニ基板のピン番号が印刷されている面にL字の細ピンヘッダをはんだ付けしてください。
続いて同じ面に2連可変抵抗器をはんだ付けします。
これで、メイン基板に対して垂直に2連可変抵抗器を取り付けることができます。
なお、シルク上はRV3とU7の間に数ミリの間隔がありますが、U7にLCR0202を使用する際は取り付け方によっては2連可変抵抗器取り付け用基板に干渉することがありますので、取り付け用基板の裏面にはみ出したピンをニッパー等で切り落としたうえで、次の写真のようになるべくU7と取り付け用基板の間に隙間ができるようにしてU7を実装してください。
SW2(LOW_FREQ_COMP)とSC HPFの取り付けについて
回路図にはSW2として「LOW_FREQ_COMP」が記載されています。これは、出力信号が圧縮される際に高音域と低音域で圧縮率を変えるためのスイッチです。このスイッチをC16(0.47u)側に切り替える、もしくは中点ありのスイッチを使ってOFFにすると、低音域がより圧縮されるようになる一方で、出力信号の低音域が全体的に減衰するようになります。そのためこのスイッチを省略して、その代わりにSC HPF(サイドチェーン信号用のハイパスフィルタ)コントロールを追加することで、より汎用性を高めることができます
SC HPFは、低音域に対するコンプレッサーの反応をコントロールするものです。詳しくはCompress - Opto Compressorページで説明しています。
LOW_FREQ_COMPを省略して代わりにSC HPFコントロールを取り付ける場合、C16、C20、SW20を省略して(これらの部品を実装せず)、C19には0.47μFではなく1.5μFのコンデンサを取り付けます。また、RV4はB10kΩではなくB100kΩの可変抵抗器を使用し、かつRV4と並列にSC HPFコントロール用のC10kΩの可変抵抗器と470Ωの抵抗を接続します。回路図としては次のようになります。
具体的な取り付け手順は次のようになります。まず、C10kΩ可変抵抗器の1番ピン・2番ピンに取り付けられるよう、470Ω抵抗器の足を曲げておきます
この抵抗器をC10kΩ可変抵抗器の1番ピン・2番ピンにはんだ付けし、1番ピン・3番ピンにリード線を取り付けます。
最後にC10kΩ可変抵抗器に取り付けたリード線の反対側にRV4の1番ピンと3番ピンをはんだ付けします。あとはRV4を基板に取り付ければ完了です。